第2期(第11~20番)のオリジナル曲
第11番 「失恋宣言」
実験曲としての試みで、ライブ録音の体裁で曲を作ってみたいと思っていた。
この作品の前にも1曲ライブ演奏をまねて作った曲(未発表)があったが、本格的にSEを駆使してチャレンジしてみた。
PVでは昔のLPレコードに録音されている音源という展開になっている。曲そのものは、シンプルでひねりのない曲。
もともとは、男性が主人公で女性にフラれる歌詞だったが、女性のボカロに変更をして、女性がフラれる歌にした。
理由は、歓声のSEを被せた時に男性の声より、女性の声が馴染んだため。
第12番 「海へ行こう」
この12番目の曲で一旦実験曲を終わらせることにした。
若くして妻を亡くした主人公が、彼女との思い出を辿りながら、初めて会った思い出の海へと一人で車を走らせる。そんなシチュエーションをもとに曲が作られている。ボカロのハモリを中心にした曲で、作品としてはちょっと長めだが、これ以上は削れなかったというのが本音。
この作品を最後に、しばらく曲の発表はお休みしようと思っていたので、PVの製作は最初の作品「冬の飛行機雲」と同じ狛江市を舞台に、百十番氏に依頼した。古い8ミリ映画のような雰囲気がよく出た動画になった。
第13番 「LovingYou」
前作からしばらく時間を経て発表した曲。曲自体は20年以上昔に作った曲で、ちょっと古い感じのアイドルソング。
メロディが古い感じなので、デジタル音を増やしてみた。この辺まで来るとボカロの操作もだんだんわかってきたので、シャクリなども多く入れて、人の歌う感じに寄せている。
ボカロが登場するまでは、このようなアイドルソングなどは作っても自分で歌入れするのもイメージ壊すし、人に頼むのもなんだしで、リリースまでこぎつけなかった。それがボカロの登場で救われた曲とも言える。UPした曲の中でも結構評価が高い一曲。
第14番 「ふたりのスキマ0%」
「あたしが雨を好きなワケ」に続くラブコメソングの第二弾。
電車に乗っていて身長差のかなりあるカップルを見かけて、面白いなと思い曲にしてみた。AメロとBメロは別々に作ったら音程が合わず、無理やり転調で繋げている。はじめに作った時に入れていた歌詞がどうも気に入らなくて、全面やり直した。
この頃になると、PV作成に使っているiMovieの使い方を理解しだしたのでちょっとしたアレンジを入れる作業もできるようになっている。解説書を読むことはしないので、使いながら覚えて動画が少しずつ進歩するのも楽しい。
第15番 「メロンパン同盟」
GarageBandはコード進行ができれば、楽器がある程度伴奏を勝手に作ってくれる。特に、ドラムなどのリズムはほとんどノータッチでも無難なリズムを刻んでくれる。リズム(ドラム)も一から作ったらどうなるだろうと試した曲。
前奏と間奏の部分だけが先行して、ドラムを打ち込み、ギターを重ね、ベースを入れという作業で作った。ドラム音が乾いた音になっているのは、ポールマッカートニーがアフリカで録音した「BAND ON THE RUN」の時の乾いたドラム音をちょっと真似たくて。
曲はオーソドックスな学校風景ソング。可愛い転校生にクラスの男子が沸き立つという話。歌詞にLINEが出てくるが、製作当時は作者自身スマホも持っていなく、当然LINEもよく知らなかったのでカンで書いたもの。大きく外れていなくてよかったと、冷や汗ものだったのを覚えている。
UPしたのは女性ボカロが歌っているものだが、未発表の男性ボカロのバージョンもある。
第16番 「季節に刻めば」
大学4年の時に原曲を作り、いつかちゃんと録音しておきたいと思っていた曲。
イメージは中島みゆき先生の世界で、フォークだけど詩だけ見れば演歌みたいなノリを基調にしている。スローバラードの曲で、しかも癖のある歌い方をしたかった曲なので、当時の自分のボカロ操作の技術では感情表現が出し切れなかった。
ボカロは優秀なアプリだが、歌い上げるような曲にはあまり向いていない気がする。曲自体は気に入っている作品なので、2021年にテンポもアレンジも変えてリメイク版を作っている。
第17番「鏡の中の君へ」
アコギをメインにした曲を作ろうと思い過去に途中まで作ってそのままにしていた作品を持ち出してきて完成させた。
いつも作っている能天気なメジャーコード曲に比べて、ちょっと異質なメロディラインになっている。特に狙ったわけではなく、偶然の産物なので同じような曲をもう一曲作れと言われても無理だろう。その辺が素人の趣味でやってる人間の限界なのかも。
アレンジもすんなり出来きて、思ったより作品の出来栄えは良くなった。PVも鏡をテーマに画像を集めておしゃれなものになったと思う。
第18番「ステキに恋オトメ」
かなり昔の話になるが、百十番氏から貰った歌詞を基にして曲をつけたのがこの作品。歌詞はそのまま使ったわけではないが、最後の「ステキに恋乙女」は百十番氏の創作フレーズ。
当時はこの手の化粧品メーカーのキャッチコピーみたいなものが流行っていて、コピーライターという種族が1行1フレーズ書いて高額な金額をいただいていた。そんな時代を思わせるタイトル。
曲は、ビートルズのエリナリグビーみたいに弦楽器を前面に出した曲を作りたくて、GarageBandのオチカラを全面的にお借りして作った。弦楽器に関しては知識ゼロなので本当に雰囲気だけでまとめた。今ではもう少しなんとかなるような気もするが、どこをどうすれば良くなるかわからないので、リメイクするにしてもかなり先になるだろう。
第19番「コイスル夏ノ日」
作品のタイトルに年輩の方はピンと来たかもしれない。1970年代の懐かしいアイドルソングを作ろうと思いこの作品に至った。
雰囲気を出すために、当時は使われていなかった電子音楽器(シンセ)は排除、使われていた生楽器音で構成。当時の人気番組「夜のヒットスタジオ」の生バンド演奏をイメージした。歌詞も、当時の雰囲気を出すため「あなた」と「わたし」で展開。二流アイドルが歌っているくらいのレベルになったかなと思う。
オリジナル作品には間奏に「私の青い鳥」のフレーズを入れたのだが、それはさすがにアウトだろうと百十番氏より警告が入り、YouTubeへの発表作品は差し替えている。
第20番「訣別」
第20番の作品と発表された曲だが、発表された作品中で制作年が最も古い作品。中学三年生の春休みに作った。
拙いギターをつまびきながら作ったもので、アレンジは当時から派手なロック調と決めていた。こうして作品にできたのもGarageBandのおかげです。感謝!!
歌詞もほぼ当時のまま使用しており、尖った感じの歌詞を見ると、クソ生意気な小僧だったなと苦笑するしかない。この作品で、高校時代の友人gotemba chinnen氏の富士山の定点動画をPVに使用させてもらい作成。富士山に流れる雲がなかなか趣深く、それを見ているだけでも楽しい。最後の富士山の画像だけ山梨側からの画像というのに気づいた方は富士山フリークかも。