当時2万1千円(2009年)
21,000円のキットです。(当時、発売記念特価でしたので、その後価格改定※2020年現在絶版)え~~!210,000円とか120,000円のミスタイプではないの?と疑われる人もいるかもしれませんが、間違いではありません。ただし、これは発売時にイベントで即売された価格で、現在の価格は発売もとのサムテックさんにお問い合わせ下さい。
サムテックさんは、当ホームページ開設以来のお仲間であるsuzukiさんが監修するオーディオメーカーです。イベント出展時にご挨拶に行ったら、「是非試してみて」と渡されたのが製作のきっかけです。
高度なアンプとの差は小さい
ただし、そのときの話では、我々が最高レベルと敬愛する、宍戸式送信管アンプと比較しても「そんな違わない」とのことで悪くは無いようです。
製品についているのは、この価格ですから中国製の特段選別されたわけでもない普通の真空管が3本。早速作ってこれで鳴らしてみたものの「これはエージングが進んでも限界があるな」という価格なりの音。入門者の方にはお薦めしたい製品ですが、完成後は価格なりの音です。あしからず。。
ところが、プリ管をよいものに代えれば、これがぎっちょんちょん、凄くなります。
いや~、これ良いです。
かれこれ半年くらいエージング後もシステムに入れていますが、メインシステムから外せません!!
どうすごいか?
メインシステムは、生意気にもフィールドコイル(励磁)スピーカーを導入したのですが、20cmフルレンジの後面開放型です。60年以上前のドイツ製でザクセンウェルケというラジオについていたスピーカー。そのせいか恐ろしく帯域が狭く、苦肉の策でツイーターとサブウーハーを追加しています。サブウーハーをAV系サラウンドシステムと共用しているので、バランスを取るためパワーアンプにレベルの調整が必要となりました。ところが手持ちのアンプは入力のボリュームを省いているものばかり。という訳で、出来立ての本機をメインシステム投入となりました。
このスピーカーを納得で鳴らせるアンプはなかなか無く。普通に考えれば役不足。しかし、もしかしたらという閃きが有ったのでした。というのは、手持ちのアンプでフィールドコイルスピーカーを上手く鳴らせたのは、宍戸式送信管アンプ。上のsuzukiさんの説明で、「そんな違わない」なら、期待できます。
結論、仰るとおりでした。このアンプ見かけによらず凄い。シングルなので、重低音マニアには物足りないかもしれませんが、今回のように中高音を受け持たせれば納得の性能を発揮しました。
一口アドバイス
とは言え、オーディオマニアとして百十番のレシピを付け加えて納得の領域にしています。こっそり教えます。まず、真空管は前段を東芝のウィンテージものに変えています。米国製でも良いですね。お金のある方はヨーロッパ物はなお良いでしょう。
出力管は、ウィンテージ物にそのまま挿し換え可能なものは無く、中国管からロシア管に変更しています。部品や線材は今回、元のキットの味を保ちたかったので変更せず(電源ケーブル換えたかったのですが我慢)、半田付け無しで変更可能な部分だけいじります。という訳で最後の一箇所は、ヒューズです。秋葉のオーディオモテギさんで、オーディオグレードのヒューズを購入しました。
あんまりやると、キットの値段より変更や改造にお金がかかってしまうという、不思議な状況になっています。一般の方だと、ボンネットを自作すると高級感も出てよい感じでしょうね。皆さん買って損無いです。お薦めです。
製作過程公開
まずは箱から取り出します。
裏側と部品です。実装部品は付いているので、配線のみですが、簡単ではないです。
2011年のお正月休みに着手。なるべく長く楽しむために、1日に数工程だけ進めます。
完成は5月。我ながら長く楽しめました。以前は1日とか数日で組み上げてしまい、直ぐに次の製作を考えるというパターンだったりもしましたが、成長?しました。
ヤフオクで手放しました
(2020.5追記)2020.2月に、定年退職後の断捨離の一環で手放しました。オークションには、当ページも公開して、納得してもらっての入札をお願いしました。無事落札いただき、製作後11年にして、無事嫁入りとなりました。