<後編>ハイレベルな高音質Linux音楽ソフトGentooPlayerの設定編

 GentooPlayerの基本的なご説明やインストールまでは、こちらをご覧ください。

 上記のページにも記載しましたが、正直言って他のプレーヤーよりも難しい面があるので、あまり自信がありません。とはいえ、日本語の解説ページが少ないので、少しでもお役に立てればという事で、分かる範囲でまとめてみました。Linuxをsshでコマンドを打って自在に操作できる人なら簡単なのかもしれません。

 BaseのGentoo自体は、かなり以前からあるもので、日本のユーザーグループのサイトもあります。内容によってはこちらも参考になるかもしれません。

Gentoo Linux Users Group Japan

GentooPlayer設定その1(トライアルKEYの依頼と反映)

※後で考えましたら、その1とその2は作業的には順番を逆にした方が良いように思いました。

 前段で、有料化の説明をしましたが、設定画面が動くようにするには、無料のトライアルを依頼するか支払い手続きをして正規のKEY(文字通り鍵)を入手してメニュー00の「Register」に入力する必要があります。

 00>00の「GentooPlayer PC-key」で「EXECUTO」ボタンをクリックすると、#で始まる4行の数字と記号列(おそらくインストールするハードウエアの識別コード)が表示されます。

 取りあえずお試しで聴きたいと考え筆者はメール(アドレスは画面に表示されます)でトライアルキーの発行をお願いしました。(中略)
 ちなみに、依頼文は「I want KEY.」と、「設定画面(続編で解説)のメニュー『00>00』に表示され#で始まる4行の数字と記号列(おそらくインストールするハードウエアの識別コード)」でした。送った翌日には、上記のようなKeyを含む返信をいただけました。

https://globalaudio.info/post-3096/#toc5

 メニュー00>01の「GentooPlayer Key」に送られてきたKeyを入力すると、プロテクトが解除されて設定ができるようになりました。

 なお、このトライアルキーは、1-2週間とか10日間とか期限があったようです。公式サイトや返信メールにはそういう記載は見つけられませんでしたが、ちょうどいろいろ実験が終わった頃に「再度メールせよ」というような表示が出て、再びプロテクトがかかり設定を受け付けなくなりました。

 その後、このGentooPlayerの音の良さに納得したことも有り、筆者は59€寄付して、正規Keyによる運用に移行しています。

GentooPlayer設定その2(設定画面への接続と固定IP化)

 固定IP化すると、別のPCから操作するためにchromeなどのブラウザで接続するのが安心確実になります。この辺りのことは、Linuxを使いこなしたりLinuxオーディオを経験している方はよくお分かりだと思いますので、読み飛ばしてください。

 前段のページでもご説明しましたが、私自身は以下のみみず工房さんの解説ページを参考にして何とか使えるようにしました。固定IP化に関しては、ほとんどみみず工房さんの受け売りとなります。

みみず工房は最新技術と自然との調和を目指します。
みみず工房は最新技術と自然との調和を目指します

GentooPlayer設定画面(GUI)への接続

 有線LANに繋いでインストールしたばかりだと、ルーターが一時的なIPアドレスを決めてくれているのですが、そのアドレスが判りません。そこで、みみず工房さんのページで解説されているように「Advanced IP Scanner」というフリーソフトを使います。今までもっと面倒なやり方をしていたので、これは楽だなと思いました。

Advanced IP Scanner - ダウンロード無料のネットワークスキャナー
Advanced IP Scannerはすべてのネットワークデバイスを表示し、共有フォルダへのアクセスを提供します。また、リモートからコンピューターの電源を切ることができます。ダウンロードは無料です。

 

 スキャンボタンをクリックすると、自宅のルーターに接続されているというようなLANに接続された機器が表示されて、現段階でのIPアドレスを調べることができます。筆者の場合は、製造者の欄にノートPC製造元のFujustuが表示されていたので、それだと判りました。

 そのIPアドレスの末尾に「:5000」を加えて、ブラウザのURL欄に打ち込むと(例、http://192.168.11.10:5000みたいに)、ブラウザにGentooPlayerの設定画面が表示されます。

 こんな画面です。

GentooPlayerの固定IP化

 左メニューの「8.System Bace Config」>「Static IP-LAN」とメニューを開くと、右側にIPを固定化する設定画面が出てきますので、設定したい数字(例、192.168.11.10など)を入れてその他の欄も環境に応じた内容(例、ルーター、192.168.11.1)を入力して「EXECUTO」ボタンをクリックします。

 ちなみに、一番右側のDHCPは、固定IPでは不要なので、Disebleの欄をyesにします。こうしたことは上に英語で説明が記載されていますね。

その3 GentooPlayerで使用したい機能(プレーヤーやサーバー、ストリーマーおよびそれに対応した通信プロトコルなど)の選択

 次に、GentooPlayerでどのような機能をさせたいかを選択します。これは複数選択可能ですが、念のため、複数用途の場合は一つづつ加えて試しながらやった方が良いかと思います。

 前段のページでも解説しましたが、ここがGentooPlayerの最も凄いところです。メニューを見ただけでも、「これは万能マシンではないか?」と思えるくらい様々なものが並んでします。左メニューの「5.Enablu/Disable Softwere」を開くと以下のような画面となります。

 さらに拡大すると。

 使えるものを、もう一度おさらいしましょう。

 代表的なものは「Upnp」「AirPlay」「Roonブリッジ」「Roonサーバー」「LMS」「HQPlayer Embedded」「Mpd」「Spotify Conect」など。
 まだメインメニュー外になっていますが「Diretta」はHostもTargetもあります。RoonのBridgeというのは珍しくないですが、サーバー(CORE)というのはなかなか他では見ないです。
一般的なサーバー系もレンダラー系も何でもありみたいな印象を受けます。

https://globalaudio.info/post-3096/#toc4

その4 GentooPlayerの機能として選択した各プレーヤーの設定

 続いて、左メニューの「6.Player Audio Setting」を設定していきます。

 この設定内容は、それぞれが使いたい機能に応じて解る範囲で設定してください。としか説明のしようがありません。

 筆者は、この画面で当初の目的のDirettaターゲットの設定を試みたのですが、GentooPlayer側は上手くいった気配だったのに対し、送り出し側がターゲットを見つける事ができず、音出しは失敗に終わりました。※GentooPlayerを有料版に切り替えたら、これは難なく成功しました。

 とりあえず、他の音出し方法として、AirPlayとUpnp、そしてRoonBridgeを前の5のメニューで選択していたのですが、こちらの画面での追加設定はありませんでした。実際にはいろいろ設定してみたのですが結果として触らなくても良かったかなと思っています。

 この辺りも、実際に試した方で補足があれば教えてください(コメント欄か問い合わせフォームより)。

USBDACは自動的に認識されている(はず)です

 Linuxの場合は、新しい規格のUSBDACが発売されても、世界中の誰かが開発者に通報・依頼してその機器に対応したドライバーが開発されて、世界中で共有される仕組みになっています。そのため、余程レアな機器でなければ、Windowsのように専用ドライバーをインストールすることもなく自動認識されると思います。

Matrix:Main - AlsaProject

 とはいえ、細かい設定もしたいと思ったのですが、筆者の環境では、それらを可変できるメニューは見つかりませんでした。GentooPlayerに繋ぐ方のRoonとかには設定メニューが出て来ましたが、他のものよりも設定項目は少なかったです。

筆者環境「Roon」の送り出し側の設定がややトリッキーでした

 当初筆者は、CDレベルのロスレスには対応するもののハイレゾには対応しないアップルの規格(伝送プロトコル)のAirPlayとRoonのデフォルトの規格RAATに対応させるRoonBridgeを有効化させました。

 早く音を聴きたい!はやる心を抑えつつ、GentooPlayerの設定の後に、Roonの設定を行いました。AirPlayにも対応しているRoonは、AirPlayに関しては、いつもの音出しのオーディオデバイスとして選択肢に並べてくれます(しばらくこれで聴きましたが、これはこれで素晴らしい音質!)。

 ところが、GentooPlayerのRoonBrigeというのが一向に見えません。イギリスのRoonコミュニティサイトまで行って調べたりしましたが、分かってしまえば簡単ながら、かなり戸惑いました。

 いつもなら、この設定画面の下段に並んでいるデバイスから選択するのですが、GentooPlayerがみつかりません。こちらの画面は接続前のものですが、GentooPlayerは、繋がっているPCという中段の大きな括りに出現します。その中にある(音を出したい)USBDACを選んで有効化する、というのが正解でした。

GentooPlayerのまとめ

 微妙な料金体系による有料化(1年間29ユーロより、本記事執筆時点で3,628円)をどう受け止めるかによると思います。

 みみず工房さんの組み込んだHQプレーヤーやDirettaとか、このGentooPlayerじゃないと他のディストリビューションではなかなか見かけない機能を使いたい場合は、おそらくこのコストでも有効だと思います。

 筆者の場合は、この一連の実験により、以前から使っていた同じGentooがベースのDaphileを再認識する結果となりました。以前から使っていたPCよりも今回使用したPCの方が高音質だったため、PC(どちらも古いノートPCですが、今回のものの方が相対的にかなりハイスペック)を入れ替えるだけにしました。

 PCによる違いの大きさも驚きがありましたが、PC電源のACアダプターの100V用ケーブルが見当たらず、とっておきの自作ケーブル(WEビンテージ線使用)を投入した効果もあったかもしれないと考えています。いろいろやると多くのファクターで音が変わるのが現代のオーディオなので、また少し謎が深まったという事かもしれません。

結局、寄付をしてGentooPlayerの有償版の運用に移行しました

 GentooPlayerと無料で使えるDaphileですが、しばらく聴いていると、やはり差を感じます。ほんのわずかな差です。ですが、オーディオにおいてこのわずかな差は次第に大きいなと感じるようになりました。GentooPlayerを正規運用するコストは、永久ライセンスでも59€で日本円で1万円もかかりません。悩みましたが、結局有償版で正規運用に切り替えました。

 なお、これによってDirettaのお試しも音出しに成功したため、現在はそれとの比較をしています(Direttaが気に入った場合はさらにコストがかかるという事になるかもですが)。

その後、Direttaの正規ライセンスも入手(キャンペーンで半額)、WindowsのPC活用のハイコスパシステムも構築できました

コメント

  1. 渡邉勝利 より:

    いつも大変参考にさせて頂いています、早速ですがGentooplayerライセンスを購入、初心者の挑戦です、ユーザ名とKEYをsshで接続したWin10ーPCで固定ipアドレス、ルーター等入力可能まで漕ぎつけました、しかし2台とも電源を落として再起動したときIPアドレス:5000を受け付けてくれません、ブラウザ画面では(接続を拒否されました)になってしまいます。まだ簡易的にUSBメモリ起動だからでしょうか? 当方はCMDを打てるといいのですが出来ません。ブラウザはMicrosoft Eedgeです。
    ご存じでしたらご教示を宜しくお願いいたします。

    • 百十番百十番 より:

      トライアルキーは試さなかったのでしょうか?
      2台ともとありますが、59€のKEYは、PC1台に紐付いており、他のPCでは受け付けませんが、2つKEYを購入したのでしょうか?
      USBメモリへの展開は、Etcherでないとエラーになるそうですが、Etcherを使われましたでしょうか?
      なお、私のサイトでは、sshを使わず、最初からGUIでインストールと設定する方法を(私もCUI苦手なので)記載しています。
      sshでインストールや設定する方法は、残念ながら私には分かりませんので、お役に立てないかもしれません。

      • 百十番百十番 より:

        追伸です。
        https://globalaudio.info/post-3126/#toc3
        改めて、ここからやり直して、ssh使わずに、GUIで進めてみてはどうでしょう?
        KEYはバードに紐付いていますので、やり直しても無効にならないはずだと思います。

        • 渡邉勝利 より:

          ご丁寧なお返事を頂きまして有難うございます。Gentooplayerを焼いたUSBメモリを指したPCの立ち上げ画面の最後に(注意 Gentooplayer started already stopped)になっていましたこれではいくらGUIでIP:5000で要求しても反応がないはずですね。
          何とか自力で解決?できるかやってみます。この度は何度もお返事を頂き有難うございました。