本記事の内容は、当サイトが公開しているYouTubeで解説しています。
動画で見た方が早いという方は、こちらをご覧ください。
ラズパイオーディオの情報交換は主にFacebookのグループで
デジタルファイル再生では、比較的Linuxの音が好きなので、そのLinuxを使って、手軽で格安に高度なネットワークオーディオが実践できるラズパイオーディオを取り入れています。
ラズパイ対応のOSを新しく導入して設定するというようなときは、Googleで先人の事例を検索して行うことが多いのですが、各種最新情報については、主にFacebookのラズパイオーディオ愛好家のグループで情報交換しています。
参加しているのは、こちらのプライベートグループ(参加する場合は主宰者の承認が必要)である「Raspberry Piでオーディオしま専科」です。
本記事執筆時の参加人数は、816人で、「〇〇のバージョンアップがありました」とか「こんなことをやってみました」というような情報交換が活発になされています。
そもそもラズパイオーディオは
Raspberry Pi(通称ラズパイ)は、イギリスの非営利団体が中心となって全世界向けに教育用という目的で開発・更新されているシングルボードコンピューターです。
非営利目的で、全世界向けに大量に製造されているため、同様の産業用のボートコンピューターなどよりも安く入手できます。これをオーディオ用に使うわけです。
詳しくは、当サイトが公開しているYouTube動画で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
ラズパイオーディオでMQAを再生したい
MQAは、比較的新しいハイレゾの規格なので、基本的なことでも充分知られていなかったり、機器によって対応のレベルがマチマチだったりします。
例えば、ティアックのMQA対応ネットワークプレーヤーが、発売当初は、ファイル再生にしかたいおうしておらず、サブスクのネットワークストリーミングでは、MQA再生ができなかったり、ということがありました。
さらにMQAのデコードもコアデコードとフルデコードという2種類あり、少し複雑なので、メーカーなどに詳細を確認するか、実際に試してみないと憶測でシステム構成を考えると思わぬ落とし穴があるかもしれません。
MQAについての詳細は、こちらでまとめています。
ラズパイ専用DACはMQAに未対応
ラズパイオーディオは、専用のDACボードを簡単に装着するだけでネットワークプレーヤーになります。専用DACボードとはI2sという接続方法で、これは機器内部でダイレクトにデジタル音声信号を伝達する方式です。S/PDIFとかUSBやHDMIといった一般的な機器接続方式と違い、変換する必要がないため、非常に鮮度の高い伝送となり、それが音質に反映するというメリットがあります。
しかし、本記事執筆段階では、専用ボードでMQA対応のものは発売されていません。
そこで、ラズパイオーディオでもう一つ一般的な手法である、USB接続を試します。これは、USBDACをラズパイのUSB端子に接続して設定する方式で、Linuxでは、新しいUSBDACが開発されると、比較的早期にその対応が新しいラズパイOS(様々なLinuxでできていて、基本的には無料)のバージョンで実装されるため、大部分のUSBDACをケーブルで接続して設定するだけで使用することが可能です。
USBDACは、MQA対応が次々と進んでいるため、選択肢が広く、対応しているものであれば、かなりの確率でMQA再生がきたいできます。
ただし、ここでも対応DACが専用のプレーヤーソフトを要する「MQAレンダラー」と、DAC機器だけで再生が可能な「MQAフルデコーダー」というバリエーションがあるため、油断はできません。
本来の格安高音質は可能か?
MQA対応の、しかもフルデコーダーのUSBDACとなると、中級機以上となるため、ラズパイ専用DACの価格帯(数千円から高くても2-3万円)とコストにギャップが生じます。まずは極力低コストで実現しようという目標を立て、先述のFacebookのグループでのオーディオ仲間のトシヒロさん(ラズパイオーディオの専用OSで、Squeezebox系のpiCorePlayerの国内第一人者です)が機器選定と実験を行う(SNS上ではよく人柱などといわれる先駆者役です)事になりました。
同時進行で、当サイトでは、YouTube用の記録動画の準備を進めることにしました。
中国製DAPのHiByが浮上
トシヒロさんが見つけ出してきたのは、中国製のモバイルオーディオ機器すなわちDAPです。中古で1万円台という、今回の狙いにうってつけ。
DAPは、充電式バッテリー駆動なので、オーディオ的な電源のメリットもあり、据え置き機よりも高性能という意見を持つマニアもいるくらい、システムに組み込んでもかなりなパフォーマンスが期待できます。
お手軽価格ということも有り、さっそく、この2機種をトシヒロさんが入手しました。
動画では、開封や空気録音、トシヒロさんへのインタビューなどを収録しています。
実験は成功したものの
HiByのこれらの機種は、フルデコーダーで、送り出しのソフトやラズパイOSでリサンプリングなどのデーターの加工を行わなければ、MQAファイルをLANのネットワーク上で送って、MQA再生が可能ですが、デコードに4倍までのデコードという制約があり、192kHzまでのデコードしか対応していません。
大半のMQA音源はそれにおさまっているので、使用上のストレスはないのですが、「384kHzをぜひとも再生したい」というような場合には注意が必要です。
実験自体は成功したものの、トシヒロさんは、MQAの再生では、音の立体感が高まったことを経験したことも有り、MQAへの関心をより高めてしまいました。
ストリーミングで聴き放題の、MQA対応サービスであう「TIDAL」にも加入し、HiByよりも高価な据え置き型で最近評判の良いZENDACを購入してしまったそうです。
何だか、ミイラ取りが何とか、、みたいな落ちでした。
トシヒロさんが作っているpiCorePlayerのwiki
導入方法や設定方法などをまとめたページです。
piCorePlayerは、「らじるこ」にも対応していて、ネット上でラジオも聞けるという事でも人気があります。
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